2015年に東京都が発行した「東京防災」をご存知ですか?
お役所として義務的につくりましたというものではなく、イラストがふんだんに盛り込まれ、読まれるような工夫を感じられる防災ブックです。
都民に配布された「東京防災」
30年以内に70%の確率で発生すると予測されている首都直下地震。
この70%の意味をご存知でしょうか?
今日、首都直下地震が起きるかもしれない確率が70%ということです。
ものすごく高い確率ですが、子供の頃からそう言われ何十年も経過し、毎日30%の確率を過ごせたことを幸運に感じます。
東京防災配布
元東京都知事舛添氏の功績とされる「東京防災」が東京都の家庭に配布されています。
避難場所が記されている住んでいる地域周辺の防災MAPも一緒に配布されました。
あらためて・・・、いや、はじめてしっかりと読んでみました。
ヘルメットをかぶったサイのキャラクターは「防サイくん」です。
今やろう。 がテーマ。
中を読むと、びっくりするくらいわかりやすく、小学校低学年でも理解できる内容ではないかと思います。
文章だらけのとりあえずつくりましたよという、形だけの防災対策書類とは別格で、読まれるための工夫がされているというのがわかります。
黄色の地に黒の文字というのも心理的に緊急性を感じます。
イラストがふんだんに使われて、デザインもすぐれており、文字を読まなくてもイラストで直感的にわかります。
災害にどこで遭うかわからない
家庭内だけではなく、繁華街、学校など、どこで遭うかわからない災害時のシチュエーション。
たしかに、東日本大震災の時は、私は子供が通っている塾で先生との個人面談中という思いもよらぬシチュエーションでした。
塾は古いビルの7階で、激しい揺れの中、「お母さん机の下に隠れてください」と先生に言われ、授業用の机(学校の机と同じ)の下に潜ったことを思い出します。
この地震の帰りに食料を備蓄しようとスーパーに立ち寄ったときに、大きな余震が。
棚の上のワイン瓶がガッチャンガッチャン床に落ちてきて、床にはワイン臭が広がります。
買い物途中のスーパーのカゴをその場において外に走り出ました。
揺れがおさまってから、再度ワイン臭の漂うスーパーに戻り、放置してきたカゴを持って会計を済ませ、とっとと脱出しました。
どこで災害に遭うかわかりませんね。
自宅はどうなっているのかと恐る恐る戻ると、被害は、小さな陶器の置物が1つ、棚から倒れ落ちて割れていたのみ。
我が家はマンションの低層階です。自宅は安全なのかもしれません。
持ち出しの準備に備える
まず、できることは災害時の備蓄と持ち出し用のグッズの準備。
東日本大震災の後、避難時に持って避難できるように、ざっくりとリュックにまとめて入ってます。
「東京防災」のチェックリストと照らしあわせてみると、大分不足していることがわかりました。
東京で災害が発生した場合は、流通はストップしますから、食物や消耗品が不足することが予想されます。
とのときに、数日間は家族が食べていけるだけの水と食料、消耗品は備蓄が必要だと思い、お米や缶詰、さらに水、簡易トイレなどチェックリストを参考に購入して押し入れ中に保存しています。
5kgの米を2袋備蓄
台所が狭いので、うちは収納できないと思っていたのですが、台所に保存しなくてもいいわけですよね。
押入れの中に備蓄用の引き出し型のクリアーケースを用意し、引き出しの中に諸々入れました。
あらゆる災害
地震だけではなく、豪雨やテロなどあらゆる災害についても載っています。
物資がない非常事態の対応も。
「これは、もしもの物語ではない、いつの日か現実になる物語である。」というかわぐちかいじさんのマンガ「TOKYO X DAY」は身が引き締まります。そうなんです、近未来に起きうること。
この「東京防災」は1冊140円で販売されています。東京都以外の人でも 使える内容なので、購入希望者が殺到したそうです。
販売地はこちら
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/1002147/1002317/index.html
PDFは無料でダウンロード可能です。
東京防災 Kindle版
スマートフォンにもダウンロードしました。
現在の都知事である小池知事は、防災活動に参加する女性が少ないこと、女性視点が欠けていることから「女性視点」をキーワードに新たなガイドを作成する予定だそうです。
防災の目的は、災害の被害を最小限に抑えること。
そのためにはひとりひとりの意識が大事です。
災害は起きないことが何よりですが、備えあれば憂いなし。それで駄目なら仕方ない。
「今やろう」のテーマ通りに、急に思い立って備蓄を開始させてくれた「東京防災」です。