コラーゲンはタンパク質の一種で、肌の場合は真皮部分の約7割を占め、肌に弾力を与えているものです。
なので、コラーゲンを飲めばお肌がプルプルになるという謳い文句のドリンクやサプリメントがたくさんありますが、口から体内に取り入れても分解されてしまうので、まったく意味がないといわれてきました。
ところが最近の研究でこの常識に変化が起きているようなのです。
コラーゲンを飲んでも効果ない説
コラーゲンは、フカヒレや手羽先や魚を煮た後に冷え固まった煮こごりのプルプルとしたものです。
コラーゲンを飲んでもそのままの形で皮膚に届くことはありません。
コラーゲンはタンパク質ですから、アミノ酸とペプチドに分解され腸で吸収されます。栄養分になるけど、肌は潤わないというのが今までの定説でした。
最近のコラーゲンの研究結果
2009年ころからコラーゲンの研究がすすみ、アミノ酸にまで分解されないものがあることがわかってきました。アミノ酸が数個くっついたペプチドという形で血液中に吸収され、体内をめぐっているのです。
このコラーゲンペプチドとは、肉、魚などの骨や皮に含まれるコラーゲンを加熱して抽出・精製したゼラチンを酵素分解によって分子量を小さくしたものがです。
だから、水に溶けやすく、からだへの吸収も良いので、現在のコラーゲンドリンクに配合されているほとんどがこのコラーゲンペプチドです。
下記の研究結果が得られました。
研究結果から、このコラーゲンペプチドは何らかの命令を細胞にだし、細胞を活性化させるという考え方が主流になってきたのです。
つまり、取り入れたコラーゲンがそのまま皮膚のコラーゲンになるわけではなく、細胞の活動が活発になることで、コラーゲンをつくりだす源となる細胞である線維芽細胞を活性化させているらしいという説が出てきたわけですね。
ということは、肌のために、コラーゲンを口から体内にとることは、無駄ではないようです。
コラーゲン活用
また、コラーゲンは肌だけではなく、髪、爪が元気になり、骨のしなやかさ、関節の老化の予防にも効果があると考えられています。
コラーゲンペプチドは食品から摂取するのは、食品にはごくわずかな量しか含まれていないため難しく、ドリンクやサプリメントから摂取することになります。
また、コラーゲンの生成をサポートするビタミンCも一緒に摂ると効果的です。
そして、弾力を保てるのは1日ですので、毎日コツコツと摂取しないとなりません。
悲しいことに、肌の老化とともにコラーゲンはどんどん減少していきますので、このスピードに対しコラーゲンを摂取し続けることは容易ではないかもしれませんが。